中之条ビエンナーレ2017 その①
群馬県の中之条町で行われている中之条ビエンナーレに行ってきました。
2007年から始まり、今年で第6回目で10年目を迎えるこの芸術祭。
テーマは「-Symbiosis-共生」 9月9日~10月9日まで開催中です。
この日は平日で、しかも雨だったこともあり全体的に人は少なめでした。
(画像は道を歩いていた時に良い雰囲気だな~と思ったお店)
群馬には以前、富岡製糸場や竹久夢二伊香保記念館を見にきた以来。
昔の建物が数多く残る山村の風景にワクワクしました。
作品が展示されている会場は50程あり、
この日はそのうちの8か所をまわりました。
その中で印象的だったものをまとめていきます。
まずは最初に訪れた旧廣盛酒造の作品たち。
こちらではかつてのお酒造りの施設も見れて面白かったです。
けもの道 佐野彩夏
森の中の動物たちが登場するアニメーション。
紙の質感や照明が良い感じで好きでした。中之条町は山村ということもあり、他にもこうした動物がテーマとなっている作品も多かったです。
この芸術祭のテーマである共生というものを意識させられました。
Anicca yukaotani
冒頭に載せた輝く仏像の写真の作品です。
この仏像は飴でつくられており、中には溶けてしまったものも多くて訪れたときには作家さんが垂れた飴を拭いていました。
変化する砂糖の分子構造は、自己と他の間にある柔らかな境界線を暗示する。やがて仏像が溶け、形がなくなれば、穏やかな無我の境地が訪れるかもしれない。しかし現代社会の消費社会は、甘い享楽的快感で溢れているので、飴の物質性には矛盾が生じる。
Three light diffractions 三好由起
見る角度、位置、時間、天気により色や見え方が変化する作品。時の止まった薄暗い板張の空間の中心と、窓の向こうに広がる日常との境界に、合計3台の作品がある。様々な角度で対峙するからこそ、見えてくること、驚き、があり、それは、同時に自己を確認する作業でもある。
次は上之町商店街へ。
結構全体的にシャッターな感じでした。
藪の中 魚住哲宏+魚住紀代美
「コミュニケーションのズレ、
~人と人との間で生まれる現象~」
町往く人に声を掛けて、日常会話を録音して歩きました。複数のスピーカーを使用し、録音した音声をもとに些細な物語が構成されています。
壁際に吊るされたいくつもの鳥小屋のようなものから
それぞれに割り振られた人の声が発せられ、それに合わせてその姿が現れます。
はじめは鳥小屋同士が会話しているようで不気味でしたが、だんだんこの空間になれてくると壁に映し出された人間をも確認することができるようになってきて面白かったです。
ここで一旦休憩。
つむじshopのジェラート。おいしゅうございました。
ここからまた移動して今度は四万温泉エリアの中屋。
GAME "ON CEN" TER ドリィム四万 新里碧
手作り感満載のゲームセンターなのですが、
これが結構楽しくて童心にかえって遊んでしまいました。
この写真は射的のところですが、玉入れやボーリングもありました。
この水色と白のイメージが爽やかなノスタルジーな気分にさせてくれました。
次は四万サロン。
忘れられた画家 ユアサエボシ
2階建ての建物、かつて1階はバーかなにかだったのでしょうか。
建物と作品がマッチしていて良い雰囲気でした。
2階は美容室です。かつてはモダンで洒落ていたのでしょうかね。
戦前に生まれていたもう一人の私を想像する。
もう一人の私は、1924年に生まれ、1987年に63歳で死去した。
作品の大半は1983年の自宅火災で焼けてしまい、残ったのは僅かばかりの作品と創作ノートだけ。それらを頼りに現実の私が作品を再制作していく。
このコンセプトがすごく面白いなーと思いました。
もう一人の私は昭和に生きていたのだから、その私をたどって自分の生きたことのない世界を遡ることができるという発想は衝撃的でした。
お客さんが少し席を立っている間のよう・・・
その②へつづく
・・・おまけ・・・
四万温泉の旅館は川沿いに連なっていて良い感じでした。
いつか泊まってみたいです。
道ばたの道祖神。男女のペアっぽい。
長野、山梨だけでなく群馬にもあったことに驚きましたが、群馬って長野の隣なのですねー。地理がよくわからない・・・
温泉旅館の向かいにあったほこら。
榊と水?酒?がお供えされていました。
町営駐車場の近くにあった社?
中はがらんとしていました。
その近くには秋葉神社と書かれた社も。
秋葉信仰
静岡県周智(しゅうち)郡春野町(現・浜松市)の秋葉神社に発した信仰。同社は迦具土神(かぐつちのかみ)(火の神)をまつるので,民間では火伏(ひぶせ)の神として信仰され,関東・中部地方を中心に各地に分布。