ぐ~たらワニのぷらり散策日誌

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花森安治の仕事 デザインする手、編集長の眼

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天満宮、らかん公園等の記事を更新してきましたが、実はその日盛岡を訪れたのはこの「花森安治の仕事 デザインする手、編集長の眼」を岩手県立美術館に見に行くためでした。10月15日まで開催中です。

  この日は企画展が始まって2日目ということもあり、館内にはたくさんの人がいました。特に無理やり連れてこられた系のおじさんがたくさんフラフラしてました。

 

花森安治は「暮らしの手帖」を創刊した方です。

 

以前放送されていたNHKの「とと姉ちゃん」というドラマにも、花森安治がモチーフとなった人物が登場していたらしいです。(あんまり日本のドラマみないのでよく知りませんが・・・)

 

花森安治のデザイン

花森安治のデザイン

 

 

表紙画、カット、誌面レイアウト、広告デザインなどから、取材や執筆まで雑誌の制作から宣伝まで雑誌に関するあらゆることを多岐に渡り手掛けた編集長でした。

 

そのひとつひとつをじっくりみていると、バイタリティあふれる仕事ぶりに本当に驚かされました。

枠組みというか、ジャンルというか、そういうものに捉われずに物事を表現していくことってなかなか難しいことだとは思いますが、とても魅力的だと感じました。

 

また雑誌という定期的に出版される媒体だからこそ、それぞれの時代に生きる人々に寄り添い、戦争、高度経済成長、公害問題などと真正面から向き合う姿勢が印象的でした。

雑誌の記事もいくつか展示してあり、バスの団地についての記事が面白かったです。広場にバス(そんなに大きくないような)がたくさん並べてあり、その中にそれぞれの家族が住んでいて、確かその一体を団地と呼んでいるものだったと思います。

 

戦争中の暮しの記録―保存版

戦争中の暮しの記録―保存版

 

 

 

表紙の原画を飾っているゾーンがあり、時代を追うごとにだんだんと写真の表紙も登場していったのですがそれをみたおばちゃん軍団が「写真は簡単に撮れちゃうし、なんかね~」というようなことを言っていて度肝を抜かれました。

写真を撮るのだって難しいんだぞ~と心の中で思いながらやりすごしました。この展示は割とガヤガヤしてたのですが、そういうことが聞こえてくるとちょっと萎えてしまいますね…

 

他にも「欲しがりません勝つまでは!」のポスターがあったり

筆で文字が書いてあるだけのシンプルかつインパクト大な電車の中吊り広告があったり。

 

中でも新聞の広告デザインが印象的でした。

活字を切り抜いて手作業で方眼紙にレイアウトしているのがなんだかおもしろくてずっと見ていました。またなんかうたい文句というか、そういうのにも時代を感じてジワジワきて良かったです。

 

また、本の装丁のゾーンも色遣いや独特な雰囲気が好きでした。

本屋で見かけたらおもわず手に取りたくなるようなデザインでした。

 

とまあこんな感じで全体を通してすごく刺激を受けた展示でした。

 

しかし、図録とか買えばよかった・・・

見終わったのがバスの時間2分前とかだったのでグッズコーナーも見れず仕舞いでした。後悔。

 

 

常設展では以前、萬鉄五郎記念美術館で見れなかった萬鉄五郎作品を楽しみにしていたのですが、こちらにもほとんどなく・・・!

どこかで企画展をしていて貸しているっぽいです。

もはや岩手県内中の萬鉄五郎作品をごそっともっていかれてるのでは?なんて考えてしまいますね・・・

そしてなんと岩手県立美術館では4-6月で萬鉄五郎の没後90年の企画展をやっていたそう。岩手にきたのは7月だったので、ニアミス!やられた。

 

いつかどこかで萬鉄五郎作品と出会えるの日は来るのでしょうか・・・

 

 

・・・おわり・・・