恋人の聖地?釜石大観音、平田駅へ
これまで8つの記事でお送りしてきた釜石シリーズもこれで最終回。
郷土資料館から大観音までの道のりのつづきです。
釜石駅からここ釜石大観音までは徒歩でだいたい1時間ちょっと。
その間、銀杏BOYZをずっと聞いていました。銀杏BOYZを一番好きだった中学生のときから比べると自分は何も変わっていないかのように感じますが、でも、生まれた土地からこんなに遠く離れた街までたった1人でやってきて、ボヤボヤ歩きながらモヤモヤ色んなことを考えたりして、実のところ自分はもうすっかり大人になってしまったのか・・・とかそんなことを思いながらセンチメンタルな気分に浸っていました。
アーケード。
遠くから見ても廃れている感じがプンプンつたわってきます。
鳥居に「釜石大観音」「仲見世通り」と書いてあります。
ちなみに日曜の昼過ぎです。
ここからのぼっていきます。
お不動さんと剣。
水神
毎度おなじみピースポールもあります。
”動く参道” 定礎
まあ、要はエスカレーターです。
奇跡の石なんていうのもありました。(両端に剣も…)
水子供養のゾーン。
恐山を彷彿とさせる鮮やかな風車です。
合掌
水子地蔵の少しはなれたところには猿もいました。
ようやく後姿がみえてきました。
お客さんは思ったより多く、夫婦やカップルが多かったです。
早速胎内へ入っていきます。
入ってすぐのところに金色?(銅?)の魚藍観音像。
更に進んでいくと拝殿があります。
抜苦・与楽を司る聖観音、本尊の魚藍観音像、除病・滅罪・招福を司る十一面観音がまつられています。
そしてさらに進むと観音様が人々を救うため変化した三十三の姿の観音がまつられています。
その中で印象的だったものを少し・・・
一如観音(いちにょかんのん)
雲に乗り、雷鳴や大雨、雹を鎮め収める観音様であることから、空に関わる災難から救ってくださるといわれています。雷神と風神の子どもを従えています。
この雷神と風神の子どもの顔がたまらないです。
蛤蜊観音(はまぐりかんのん(こうりかんのん))
食べようとした蛤の殻が開かないので、香を焚いて祈ったところ観音様になったという伝説によります。菩薩身(修行を積みやがて仏となる聖者)に現じたお姿です。
食べようとした蛤から観音様が出てきたらめちゃくちゃ怖いな・・・
と思ってすごい記憶に残っていました。
また、どこかにマリア観音という観音様がいるらしいのですが
他の観音様、また階段の柱にまつられていた七福神についても公式ホームページで詳しく書かれているので興味のある方はみてみてください。
公式ホームページ→大観音を巡る | 釜石大観音
そんなわけでぐるぐるぐるぐる階段をのぼっていきます。
下りの人とすれ違うのが少し大変でした。
これは壁に埋め込まれているショーケースで永代供養のものです。
なんと一件5000円だそう。安い。衝撃価格です。
さらにぐるぐるのぼると展望台へ到着!
釜石湾が見渡せます。
よく晴れていたので、遠くの地平線まで見渡せて清々しい気分になりました。
多分、対岸の奥の左側の山の方が午前中に行った尾崎神社とかがあるところだと思います。
さて下にくだります。
この白い異国感漂う建物は仏舎利塔といい、スリランカ共和国から寄贈された、お釈迦様のご遺骨(仏舎利)おまつりしているそう。
お釈迦様のご遺骨って存在するんですね・・・?
なかにはいると・・・
映画AKIRAの独特な効果音が流れてきそうなバブリーな空間でした。
ヘイ!
中国の菩薩。
日本のものとあまり変わりはありませんね。
こちらはインドネシアの菩薩。
細長~いです。ちょっとおしゃれです!
恋人の聖地のモニュメントがありました・・・
なんで?
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そんな感じでこの日のメインである釜石大観音を一通り見終わえたわけですが、正直、以前訪れた仙台大観音がすごすぎてこちらは思ってたんと違ーう!と思ってしまったのですが、この海を見渡せる展望台は大満足でした。
今度は釜石駅とは反対の方向へ行ったわけですが、
まあそんなに風景的に変わりはなく山道をひたすら歩いていきました。
途中、林の切れ間から釜石大観音の背中をみました。
また、
こんな看板や
こんな注意書きもあったり、
そして
鹿も倒れていたりしました。
開いたままの黒い目がとても美しくて、しばらく眺めていました。
鼻の穴からなにか肌色のものが溢れている以外は、
八幡宮の近くのお墓で見た鹿と特段変わりはありませんでした。
動かない動物ってすごく怖いんですね。
死んでしまうとたましいはどこへ行くのでしょう。
人間が発明したものによって他の動物が傷つくことは仕方のないことでしょうか。
そこまでの価値が人間にあるのか、とかそんなことを考えてしまいます。
自分はその恩恵を受けて生活を営んでいるのに・・・。
釜石駅よりは平田駅のほうが20分くらい少ない時間でこれました。
ちなみに平田駅はへいたえきとよみます。
(自分もこの看板をみて知ったのですが・・・笑)
ここから三陸鉄道南リアス線に乗り、釜石駅でJRに乗り換えて花巻駅まで行きます。
駅には券売機がないので、乗車時にバスのように乗車券を取り、
降車時には電光掲示板のその番号の欄に表示されている金額を電車のドア前にいる運転手さんに手渡します。
ちゃんどできるかドキドキしましたが新鮮な経験で面白かったです。
駅のホームより。
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ここまで全9記事にわたって書いてきた釜石シリーズはこれにて終了です。
【行ったところ】
釜石はとっても人間臭い街で、斜面にひしめき合うように密集する家々や、人々のよそものに対する警戒心も非常に強く面白くてくせになりそうでした。また、鹿との出会いや、鹿の死に触れた経験はこの先ずっと忘れないだろうなと思います。
その日の朝、目が覚めて行きたくないという身体を無理やり布団から引き剥がして、はるばる訪れただけの収穫はあったかなーと感じました。
・・・おわり・・・