美輪明宏ロマンティック音楽会〜生きる〜
先日、美輪明宏のロマンティック音楽会〜生きる〜を鑑賞してきた。
普段はコンサートやライブなどの類のものは苦手で敬遠していたけど、
なぜかテレビのコマーシャルを見たときに猛烈に行きたくなってしまった。
数多くの芸術家たちに愛されてきたという美輪さんに以前から興味があった。
殊に、三島由紀夫や中原純一、寺山修司など自分が生まれる前に死んでしまったような文化人と同じ時代を生き、親交を深めていたということが魅力的に思える理由の一つだった。
会場は田舎町ながら、たくさんの人がおしゃれして訪れていた。
50代くらいの女性が多く、自分と同じような世代の人は2、3人いるかどうかだった。
開演時間になり、幕が上がると舞台上は港町のような雰囲気のセットが組まれていた。
テレビで聞き覚えのある独特な優しい声で話し出した美輪さんは、想像以上にユーモラスで客席は笑いに溢れた。
曲は、
サラリーマン賛歌である
●四十なんていやだよ
主婦の目線で歌った
●昼メロ人生
その子供たちをテーマにした
●砂漠の青春
などの一般の人の生活に寄り添ったようなものから始まった。
恥ずかしながらあまり美輪さんの曲を聞いたことがなかったのだけど、
その曲ひとつひとつにドラマがり、それぞれのストーリーを楽しめて驚いた。
今時の流行の歌ではないような世界観が面白かった。
次に
美輪さんが身近で見たドラマティックな別れを歌にした
●別れ話
言わずと知れた有名な
●ヨイトマケの歌
障がい者の女性を主人公にしたミュージカルのためにつくった
●愛の贈り物
以上までが一部で演奏された楽曲で、これらはみな美輪さんの作詞作曲。
その曲たちが生まれた背景や曲に込めた想いを丁寧に説明してくれた。
二部はシャンソンの名曲たち。
舞台も星がたくさん埋め尽くしているような幻想的な雰囲気になっていた。
●ベサメ・ムーチョ
●マダム・カチカチ
●メケメケ
●ボン・ヴォワヤージュ
●ミロール
どれもまたストーリー性があって面白い。
テンポ良いものも多くノリノリな感じだった。
ここで一度幕が下り、終わりか?と思ったところで再び幕が上がった。
最後に美輪さんが30年くらい前に作ったという
●老女優は去りゆく
を歌ったのだが、この迫力がすごかった。
美輪さんの歌手としての歴史、人生経験がなければ歌えないような曲で、
曲が終わって老女優になりきりながらよろよろとはけていく姿が印象的だった。
そして今度は先ほどまでとは打って変わり凛とした姿で再登場、
金のキラキラした紙吹雪が舞う中堂々とお辞儀し、
衣装の裾を翻し颯爽と去っていく美輪さんの姿が素敵で息が詰まった。
しばらく放心するほどの体験だった。
そしてうっかり、サイン本なども買ってしまった・・・。(達筆!)
今ではすっかり美輪さんフアンに・・・。
このちなみにこのサインは紫の履歴書という本にしてあった。
紫の履歴書は美輪さんの自叙伝的な書籍で、
美しい言葉で綴られる美輪さんの壮絶な半生をリアルな視点で描いている。
現在テレビで見るような美輪さんの発言を裏付けるような体験ばかりで、
これからの自分の人生の道しるべになるような言葉も多く色々なことを考えさせられた。
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